一話 針山母さんの雷と布団入道雲

「ミロロ~! 朝よ~」          

「は~い」                                                      

 ミロロの1日は、針山母さんの元気な声から始まります。

 

                     *声の妖精ボイスも

                       一緒に目を覚まします*

          

ふっかふかな針山母さんのポケット布団の中で目を覚まします。         

 右横には、姉のマロロと妹のモロロ

左横には、双子の弟のムロロとメロロ                   

みんな、針山母さんのポケット布団が大好き ・・・            

 だから ・・・ なかなか布団から出られません

              

                      *ボイスは探検家です            

 モコ モコ  モコ モコ        未知の世界を旅して

布団入道雲が現れました。       光の国へ帰る途中に

 モコ モコ   モコ モコ        ミロロの家で一休み

どんどん 大きくなって行きます。   していた処です*

屋根を越え、山を越え ・・・

放っておくと空まで届きそうです。

 すると ・・・                                   

 ゴロ ゴロ  ゴロ ゴロ                             

雷が鳴り始めました。                              

 ゴロ ゴロ  ゴロ ゴロ

だんだん 音が大きくなって行きます。

 ピカ ピカ  ピカ ピカ         

いな光が始まりました。        *そろそろ落ちるそ~*

 ピカ ピカ  ピカ ピカ                        

轟きと共に大きな稲妻が ・・・  走り始めました。         

すると ・・・                                              

*ピカ~ッ!*

「早く 起きなさ~い!」

針山母さんの大きな大きな雷が落ちました。

 布団入道雲はあっという間に萎んでしまい             

バラバラに散って退散しました。

           

        *ボイスは、お裁縫箱の 家で暮らす人々が

             面白そうなので、ばらくの間、滞在する

                            ことにしました*                                           

 そんな毎日が続き ・・・ ある日 ・・・                  

 ミロロは、いつも通りなかなかポケット布団から出られません。       

今日も ・・・ そろそろ針山母さんの雷が鳴りそうです。

 

                *ボイスは、心配してうろうろしています。

            

 布団入道雲も、空よりも遥かに遠い

人工衛星とぶつかりそうです。

 

*ピカ~ッ!*          

 やはり ・・・ 大きな雷が落ちました。 しかし ・・・

「えっ?」

 一瞬の出来事です。

針山母さんの雷が金色に光ました。                      

「何?」                 

                        *おっ!何だ!*

 

 ミロロは、目をパチパチさせています。

しかし、何が起こったのか分かりません。

 だから ・・・ 寝ることにしました。 

                        *おいおい* 

                       

*ピカ~ッ!*

 また、大きな雷が落ちました。

                       *やれ やれ*                           

「早く起きなさ~い!」                                

「は~い!」 

 

 針山母さんと布団入道雲との戦いは・・・まだまだ 続きそうです。

 

 

      二話   指ぬき父さんとお裁縫箱の家へ ・・・  

                             続く ・・・